ジッドの『狭き門』

狭き門 (新潮文庫)

狭き門 (新潮文庫)


読了。


初めてのフランス文学だったが……、


僕はこの作品が嫌いだ。
日本語訳がいけなかったのか、非常に読みづらく、得るものは少なかった。


ストーリーとしては、アリサの死が本の裏表紙に克明に記されていたので、驚きが半減してしまった。
これは特に残念だった。


おもしろい点をあげるとすれば、それはアリサの日記だろうか。
深い信仰とジェフに対する熱い想いが葛藤している様子は、どうにも悲しくもどかしいものだった。


しかし、この作品は今年一番の苦痛を感じる読書だった。
あと10年したらまた読み返してみたい。その価値はあるかもしれない。


そしてどうやら、僕の中で恋愛小説の金字塔はやはり『ノルウェイの森』らしいことがわかった。


片山恭一の『セカチュー』?
あれは泣けるけれど大衆的すぎる。


村山由佳の『おいしいコーヒーの入れ方』?
これは少しライト過ぎはしないだろうか。
確かにおもしろいが、リアリティを感じない。


早く究極の恋愛小説に出会いたいものだ。
その為にも、一生読書を続けて行きたい。