黄泉がえり
最近、ふと思ったのだけれど、批評・観察眼が鍛えられてきたのだろうか、物語や音楽に心酔できなくなってしまった。
昨日、録画しておいた『黄泉がえり』を見た。
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少しだけ泣いた。
僕は語りに弱いのだ。それはしようがない。
しかし、『黄泉がえり』に斬新な部分は特に無く、平凡なストーリーだった。
死者が蘇る話ならアラビアンナイトの時代で既に語られているのだ。
視聴者の裏切り方が中途半端で、リアクションに困った。
結局は葵(竹内結子)が消えてしまうオチとか、柴崎コウが黄泉がえりではないこととか、変えたらおもしろいんじゃないかと思える部分が多いのではないだろうか。
その上、ラストの蛍が舞う視覚に訴えるだけのどうでもいいCG技術……。
あれには萎えた。
たぶん梶尾真治の原作が傑作なんだと思う。
この映画は原作に喰われてしまったのではないだろうか。
- 作者: 梶尾真治
- 出版社/メーカー: 新潮社
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参考までに読んでみたい。