『万延元年のフットボール』

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

傑作の予感。ここ2週間ほど大江健三郎を読んでいます。まともな本のレビューがなかったのはこの本のせいです。これが本当に読んでいて辛い。さすがに2章も読んでいると文章の味なり、読み解くコツなりを会得しているのではじめほどの苦痛はないですが、地の文が難解なのでいまだに唸りながら読むほかにないのです。
年に100冊以上のペースで読んできて、趣味は読書と言っても恥ずかしくはないくらいの自負がありました。しかし、その僅かな自信は30ページ読むより前に粉砕させられました。よほど「ドグラ・マグラ」のほうが楽に読めます。
所詮中学にライトノベルではじめて本に触れ、大学に入ってから一般書を読み出した僕のような偽読書家には、本を語る資格なんてないのかもしれません……
ただひとつだけ言わせて欲しいのは、はっきりと得た既視感のことです。実は「グレート・ギャツビー」を読んだときにも同じ印象を受けました。

「圧倒的な文体なり文章であるが、実のところはヘタなだけではないのか。」

なんとなくマンガやライトノベル愛読者に読んで欲しい作品です。いかに自分に読解力がないのか痛感できると思います。
具体的な感想などは読了後に書くことにします。


本・読書 (100%) - 43位


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