『グレート・ギャツビー』

グレート・ギャツビー (新潮文庫)

グレート・ギャツビー (新潮文庫)

やっと読了しました。確かに何度も読み返したくなる作品でした。せっかくなので、少しだけノルウェイの森と絡めて感想を書きたいと思います。
まず、あらすじ。

豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取戻そうとする異常な執念が育まれていた……。第一次大戦後のニューヨーク郊外を舞台に、狂おしいまでにひたむきな情熱に駆られた男の悲劇的な生涯を描いて、滅びゆくものの美しさと、青春の光と影がただよう憂愁の世界を華やかに謳いあげる。一九二五年作。

TIME BOOK TOWN (2006年 11月25日)<http://www.timebooktown.jp/Service/bookinfo.asp?cont_id=CBJPPL1B0123100O

やはり主人公ニックがノルウェイの森の”僕”に似ていると思いました。語り口も近いし、なによりニックとギャツビーの関係が”僕”と永沢さんに似ています。もっとも、ギャツビーは永沢さんにまったく似てはいませんが、主人公が敬愛する人であることに代わりはありません。*1そして、かなり強引ですが、デイズィを直子、ベイカーを緑として読むとおもしろいです。ラストでは、ニックと”僕”が同じ境遇になります。もしかしたら、もっと共通するところがあるかもしれません。

文章としては読みにくい部分もありますが、風景描写に関して感銘を受けました。モノと色がひとつになって書き出されており、映像化しやすいというより文章としての美しさを感じました。
確かに挫折しそうになるほど読みづらいですが、ライ麦ほどではありません。半分を過ぎれば語り口にも慣れ、会話で楽しめるようになります。


本・読書 (100%) - 138位


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*1:Amazonのレビューには「永沢さんのモデルがトムであると感じた」というコメントがあったりします。