文章における贅肉の大切さ

書店のバイトでヘラクレスオオカブトの模型を作ったり、マビノギを徹夜で遊んだりしているうちにブログを書かない日が増えていた。たぶん更新しなかったのはバイオリズムが関係している。今は読書欲よりゲーム欲のほうが上であって、北村薫の『スキップ』を読むよりも、小説現代の7月号を読むよりも、マビノギでダチョウに乗ってイリア大陸を踏破するほうが断然楽しいのである。
さて、ここ最近は本屋のバイト代(自給700円)が入ったこともあり、たくさんのマンガを買った。まず、奥浩哉の『変』(集英社文庫)の1,2巻。GANTZの原点と帯に書かれているが、テイストも違うし、はっきり言っておもしろくない。次に『ラブ★コン』の14巻。たまに笑えるくらいで、ストーリーとしては弛んでいるようだ。このマンガは付き合うまでがおもしろいのであって(恋愛も同じ)、その先は期待できない。彼女または彼の知られざる過去!みたいな伏線もないようだし、ギャグの質が下がったのなら致命的ではないだろうか。
そして最後、待ちに待った『ハチミツとクローバー』の9巻。今回は主要メンバーの割にはスポットが当たっていなかったキャラが中心に書かれていて、読み応えがあった。やはりこういった全キャラを満遍なく描くところなんか、作者の愛情を感じる。余談だけれど、巻末のウミノと愉快な仲間たちにタイトルの由来があった。作者はスピッツのアルバム『ハチミツ』とスガシカオの『Clover』が好きで、そこから拝借したらしい。
スピッツの『ハチミツ』といえば、僕が高校時代に片道2時間の通学でずっと聞いていたアルバムである。軽快な『ハチミツ』から始まり、名曲『涙がキラリ☆』でほろりとさせられ、『ルナルナ』でテンションがあがり、『あじさい通り』でしんみりする。それから『愛のことば』や『ロビンソン』もあったっけ。夜10時の帰り道でハミングしたり、たまに歌ったりしたのをよく覚えている。人影のない広い田圃道だったし、叫んでも誰のお咎めもなかった。今は歌える場所なんてないな。ハミングしても車道の視線が気になって乗れない。こんな時、ノスタルジーになる。なんて、話がずれたけど、ハチクロの最新巻は次巻を楽しみにさせる内容だった。

ひさびさにショートセンテンスでないものを書いているうちにモリモリ読書欲がわいてきたので、『スキップ』を読むことにする。思ったより北村薫の文章が上手くないし、内容もグッとこないので苦戦しているが、きっと読み終えたら感想は違うものになるだろう。そのへんを楽しみに読んでみたい。それでは今日はこの辺で。





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