017 - 自制日記

作者: 奥浩哉
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2007/01/19
メディア: コミック
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※気をつけて。この人毒を吐きます。真剣に受け止めないように。

つるりとした手触りの凝った装丁。春の陽気に包まれて一厘のでかいタンポポを持つ目鼻立ちのくっきりとした可愛い女の子が表紙。『GANTZ』の奥浩哉が書くラブコメです。もう買うに決まっているじゃないですか。でもね、はっきりと言います。損をしました。まったく、読者を舐めていらっしゃるのですか……？
先読みできる親切展開に恐ろしいくらいの間の悪さ。ギャグのつもりなのか不可解な言動に行動。大体、主人公の葛藤が嘘くさいです。それと2chに媚売るのはやめたほうがいいのでは？
特に問題なのは中途半端なリアリティと掴み辛いキャラクターです。ひきこもり男を美少女が助けるような「新感覚ひきこもりラブコメディ」なら『NHKにようこそ!』があるじゃないですか。何で描いたんですか。『GANTZ』はどうしたんですか。NHKのほうがよっぽどリアリティありますよ？　特にネトゲにはまるとことか。
あとAmazonのレビューが高得点なのが謎です。縦読みですか？　縦読みすればいいんですか？　おまけに「め〜てるの気持ち」でググると優しいブロガーさんがいっぱい！　いったいどんだけお粗末なラブストーリーを読んできたんですか。それこそ『クピドの悪戯』と読み比べて見てくださいよ。貸すから。
なんだかマンガを読んで久々にイライラしました。ましてや『GANTZ』の発売からずーっと見守ってきたマンガ家だから余計です。もう『変』のほうがおもしろいですよ。それによく考えたら『GANTZ』の中にもラブコメ要素があったじゃないですか。あれおもしろいのに、なんでこの本では意味不明な展開ばかりなんでしょうか。
まあ何だかんだ言ってても「じゃあお前描けんのか」って言われたら書けませんよ。それは別の話です。